2022.04.21
当院回復期リハビリ病棟では、昨年末より離床プロジェクトというものを始めています。
入院患者さんは、1日の中でベッドの上にいる時間が長くなりがちです。
実際に当院の回復期リハビリ病棟でも、1日3回リハビリを行っていますが、
それ以外の時間に患者さんはベッドの上で横になっていることが多い印象でした。
しかし、入院前の生活や退院後の生活を考えると、1日の中で横になっている
時間は少なく、座って何か作業するなど過ごしていることが多いと思います。
特に回復期リハビリ病棟には病状的には回復してきて、退院を間近に控えている
患者さんも多いです。
そこで、退院後の生活を想定し、生活リズムを近づけていくために、
入院中からベッドから離れる時間・頻度を増やしていこうと
始めたのが離床プロジェクトです。
その一環として、2月ごろから始めたのが「マルカツ」です。
デイルームに患者さんをお呼びし、編み物、読書など趣味活動や
クイズなどのプリント等を行ってもらう脳トレ活動、棒体操やダンベル体操などの
自主トレ活動など、患者さんごとに様々な「○○活動」を
やってもらっており、そこから「マルカツ」という名称をつけています。
また、「マルカツ」の最中には、握力など簡単な身体機能を測定し、
患者さん自身に記録してもらっています。身体機能の向上を、
数値を追うことで実感してもらい、リハビリに対しての
モチベーション向上につながっていければと考えています。
「マルカツ」は、毎週火・木曜日の昼過ぎ、40分間の中で
行っていますが、その中で患者さん自身が入院中に自ら
行える活動を見つけてもらい、「マルカツ」の時間以外に、
自宅での生活に近い、生活リズムを取り戻していって
もらいたいと思っています。
退院後の患者さんが入院前と同じような生活をしていくためには、
個別のリハビリも重要ですが、一日の大半を占めるリハビリ以外の
時間の過ごし方も重要です。
回復期リハビリ病棟では、「マルカツ」開始以前から行っている、
夕方の体操や朝のコーヒー活動など個別リハビリ以外の時間にも
デイルームに集まってもらう活動もあります。
今後も離床を促していくような取り組みを増やし、患者さん全員が
日中ベッド上で寝ていることなく、活気あふれるような病棟を
目指していこうと思います。